梅田スカイビル

自然と考える

今、目に見えているすべてのものは、
誰かが考え、実現してきたもの。
さまざまな人の思いや希望が詰め込まれています。
その背景を知ることは、
これからの社会を創るということ。
あなたが今、そして訪れる未来にできることを。

花野~新・里山 積水ハウス5本の樹

梅田スカイビルの北側には、「自然との共存」をテーマにした新・里山が広がっています。
この新・里山を手掛けたのは、住宅メーカーで有名な「積水ハウス」。
積水ハウス「5本の樹」計画に基づき、8,000㎡という広大な敷地に、日本の原風景である里山が再現されています。都会の中心で、自然に触れられる貴重なエリアとして、平成26年度には、「緑の都市賞」内閣総理大臣賞を受賞しました。実は、積水ハウスはSDGsが今のように大きくうたわれるようになる前の2006年からサステナビリティを経営の軸としてさまざまな取り組みを行ってきました。また、『うめきた2期』開発の一部見本にもなっています。
そんな新・里山を実際に歩き、様々な角度から紐解いていきましょう。

「5本の樹」計画とは?

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「5本の樹」計画とは?

「持続可能な緑化」をテーマに、2001年に生まれた積水ハウスグループ独自の考え方。
「3本は鳥のため、2本は蝶のために、日本の在来樹種を」という思いを込め、生きものや周囲の自然環境を守るため、庭に在来樹種を積極的に植えていく計画です。

積水ハウスは
「日本一の造園屋」!?

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積水ハウスは「日本一の造園屋」!?

実は、積水ハウスはハウスメーカーでありながら造園にも力を入れており、現在では日本で一番大きな造園業者でもあります。その売り上げはなんと、一般的な造園業者のおよそ3倍。
たくさんの住宅を建てれば建てるほど、多くの庭を作ることになるからです。
新梅田シティの開発当初、敷地内には手入れの要らない“自然に草花が咲き乱れる野原”を作りました。しかし、当初植えていた植物が外来種であったため、結局は土地の気候や土壌に合わず、翌年に花が咲かずに枯れてしまい、毎年大量の廃棄が出てしまいました。“自然に草花が咲き乱れる野原”を持続することができなかったのです。
そこで、本来のコンセプトであった「自然との共生」を目指し、生態系にも配慮した持続可能な緑化に方向転換しました。

花野から新・里山へ

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花野から新・里山へ

積水ハウスの「5本の樹」計画の実践の場となったのが、新・里山です。
里山とは原生的な自然と都会とのちょうど中間にあたり、集落に隣接した森や林のことをいいます。
また、人の手入れが適度に入った自然であることも重要なポイントです。古来より日本人は、自然に少し手を入れて管理することによって、豊かな自然が守られると考えていました。つまり里山とは、単なる田園風景の事ではなく、生態系と人間とが良好な関係を築くためのシステムであり、コンセプトでもあるのです。新梅田シティの里山には500本以上の日本の在来樹種と、200種類以上の低潅木(かんぼく)※・草花を植え、雑木林を造ることから始まりました。今では、緑の量も増え、鳥や蝶など、多くの生きものが生息する場となっています。 ※低潅木:人の背丈と同じくらいか、それより低い樹木のことです。

有機・無農薬農法の実践

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有機・無農薬農法の実践

植物が育ってからも、これまでのように枯葉などをすぐに撤去するような消費型の管理ではなく、そのまま置いておき、堆肥(たいひ)※として利用するなど、自然に負荷の少ない循環型の管理をおこなっています。土壌も豊かになり、生きものの食物連鎖の幅を広げています。 ※堆肥:肥料のことです。

里山から、他企業へ

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里山から、他企業へ

近年では、新・里山のように、緑を導入する企業が増えています。積水ハウスでは、20年にわたり生態系調査を実施しており、日本の生態系の動きや緑化の動きを分析しています。
その結果を、他企業にも開示するよう動いています。

台風や地震、大雨などの
自然災害が多くなっており、
気候変動も世界規模で
問題視されるようになってきています。
どこか遠くで起こっていることと考えず、
人と生きもの、
そして自然を一つのつながりとして
捉えてみてください。
ここ里山で、生命のつながりを感じ、
そしてみなさんの周りの人たちに呼びかけられる
発信者になってもらえたら嬉しいです。

もっと詳しく!新・里山の秘密

なるほどがいっぱい!
景観づくりの裏側

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なるほどがいっぱい!景観づくりの裏側

新・里山では、自然の摂理や美しさを庭づくりに取り入れる昔ながらの手法である「自然配植」を取り入れています。通常、都会の公園や緑地の樹木は平らな地面に垂直に植えられていますが、その場の環境に合わせて生きている自然の樹木は、1本1本が斜面に沿ってしっかり根を張り、太陽の光を浴びることができるよう、光の方向に向かって育ちます。新・里山でもあえて地面に起伏をつけて、その形に合わせて樹木を植える「自然配植」を行うことで、木々の立ち姿に変化と奥行きのある、自然に近い景観をつくり出しました。 ★冊子P6新里山の全体図「里の奥地」をチェック

自然のサイクルを、人が手助け

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自然のサイクルを、人が手助け

新・里山の景色を維持するために大切にしていることは、一般的な薬剤や除草剤の散布を行わず、雨量や気温などによって変化する自然サイクルに合わせて手入れを行うことです。新・里山にとってベストで独自の「創造管理」を行っています。スタッフが常駐し、樹木の状態や環境の変化をつぶさに観察し、必要なときに必要な対策が打てる状態にしています。害虫が発生した場合も、自然の天敵による駆除に任せたり、人の手で補殺するなどしています。

ミミズが耕す土地が、超優秀!

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ミミズが耕す土地が、超優秀!

600㎡以上の田畑が広がる新・里山では、様々な農作物を育てており、可能な限り化学肥料を使わない有機的な生産をめざしています。そこで鍵となっているのが土づくり。様々な企業や団体の協力を得て、ミミズの糞土を肥料や土壌改良剤として活用することで、化学肥料を使わずとも、窒素や炭素が多く、作物に吸収されやすい養分を豊富に含む土壌をつくっています。このミミズ糞土は、有機的というだけでなく、土そのものである点が特徴です。まさに、ミミズが土地を耕してくれているのです。

いのちのバトンを繋いでいくために

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いのちのバトンを繋いでいくために

新・里山が積み重ねてきた時間の中で、鳥や虫、小動物や植物などあらゆる生きものもまた、それぞれのいのちの営みを重ねてきました。それぞれが食べる・食べられるという捕食関係を結ぶことで、お互いを支え合っています。季節によって咲く花が変われば、集まってくる虫や鳥も変わる。その数は、年々増しており、新・里山に豊かないのちの巡りが生まれているのです。私たちは自然の力に任せるだけではなく、新たな生態系を産むために様々な取り組みにチャレンジしています。耕作をしない冬の間に田んぼに水を張って生きものを集める「冬水たんぼ」などの取り組みはそのひとつです。 ★冊子P6新里山の全体図「里の棚田」をチェック

見極めて、考える「いきもの調査」

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見極めて、考える「いきもの調査」

新・里山では「生きもの調査」にも力を入れています。鳥や昆虫などの生息状況の観察や周辺地域との比較とともに、植栽の成長に伴う生態系の経年変化を記録・分析するモニタリングを行っています。2013年からは専門家との情報交換会を定期的に実施することで、より専門的な管理手法や植栽の知見を広げています。また、落鳥などを発見すると、場所や天気を細かく記録し、データ集計や鳥の特定に繋げています。

新・里山の動物たち

  • ミソゴイ

    ミソゴイ

  • ハイタカ

    ハイタカ

  • シジュウカラ

    シジュウカラ

  • ショウビタキ

    ショウビタキ

  • ムギマキ

    ムギマキ

  • メジロ

    メジロ

  • ハクセキレイ

    ハクセキレイ

  • キレンジャク

    キレンジャク

  • ヒヨドリ

    ヒヨドリ

  • ツマグロヒョウタン

    ツマグロヒョウタン

  • ツマグロヒョウタン

    ツチガエル

  • シオカラトンボ

    シオカラトンボ

  • アサギマダラ

    アサギマダラ

  • マメコガネ

    マメコガネ

  • ジャコウアゲハ

    ジャコウアゲハ

  • ショウリョウバッタ

    ショウリョウバッタ

  • ニホンミツバチ

    ニホンミツバチ

  • ルリビタキ

    ルリビタキ

  • カモ

    カモ

中自然の森

直径およそ70mの「中自然の森」の中には、およそ50種2,100本の樹が植えられています。
大滝や渓流、渓谷など、通常都会では目にすることのない風景が広がっています。
せせらぎでは6月になるとホタルを見ることができます※。中自然の森に流れ込む滝は、新梅田シティを一巡してきたリサイクルの水によって表現されています。滝から流れた水が新梅田シティ、新・里山、そして地下へ浸透し、そしてまた滝へと戻ってくる水の循環をイメージしてデザインされました。中自然の森の滝から流れ出た水が、周辺をめぐって戻ってくる水のストーリーを想像してみてください。

※中自然の森 ホタル ・・・ 1993年より初夏の風物詩として親しまれてきたホタルの放流。
水質の管理やエサとなる水草やコケ、カワニナを入れるなど自然繁殖できる環境維持に努めています。そのため、中自然生まれのホタルもみられるのです。

「鎮守の森」って?

日本の都市や農村の集落には必ず神社があり、その敷地内には樹木が茂っています。この森は聖なる森として伐採を禁じられたため100年、200年の大木となった樹木が見られるのです。
鎮守の森は、単なる大きな森という意味だけではなく、集落の人間を結束させるシンボルなのです。鎮守の森を参考にすることによって、「中自然の森」は人と自然の強い結びつきを表現しています。

「中自然」なんて
言葉はあるの?

実はこれは造語で「ちゅうしぜん」と呼びます。
「大自然」と聞けば、全く人間の手が加えられていないアマゾンのようなところをイメージするかもしれません。それに対して人工的に作ったお庭のような小さな自然もあります。「中自然」はその中間を意味する造語で、大自然の野性味を残しながらも、都市との調和を目指して人が手を加えた自然をイメージしています。

中自然の森データ

「中自然」とは

およそ2,100本の樹が植えられ、大滝や渓流、渓谷など、通常都会では目にすることのない風景が広がっている「中自然の森」。滝から流れた水が新梅田シティ、新・里山、そして地下へ浸透し、そしてまた滝へと戻ってくる水の循環をイメージしてデザインされました。 1993年よりせせらぎではホタルの放流が行われており、6月になると、ホタルの姿を見ることもできます。

詳細情報
開放時間
24時間開放
広さ
3,800㎡(1,140坪)
円の直径
70m
植栽植物
50種 2,100本
主な種 … イロハモミジ(32本)、ツガ(29本)、山桜(21本)
使われている石
小豆島産の安山岩(通称:小豆島石。火山岩の一種で苔が生える上質の石)
石の重量 … 1,300t
最も大きな石 … 14t 縦2.2m 横4.0m 厚さ0.7m
屏風石と名付けられている。
土の体積
4,000?(トラック600台)
土が最も厚い所
3m
総重量
10,000t
土の厚さ
60cm
地下支柱構造
山の中の樹木の様に自然な森を造る為に、横から支える支柱をじかに埋めてある。(根を切って山から持ってきているので支柱なしでは倒れてしまう。)
列柱滝 … ステンレス製 直径90m 高さ8m 9本 11:00~21:00
水量 14.4t/分(1本あたり 1.6t/分) 12m落差を落下
タイマー制御(コンピューター制御)で毎時20~30分の間に滝が放流される。
ライトアップ(LED) 夏季18:00~ 冬季17:00~
九福神 … 列柱の滝つぼの9つの石
大滝 … 中自然の円弧に沿った40m幅の滝 4mの滝つぼへ流れ落ちる。水量 18t/分 水膜の厚さ 25mm
紅葉谷 … 山間の渓流がモチーフ イロハモミジ32本(中自然で最も多い木)
逆流滝 … 水が逆流して登っていくイメージ 水量 1.8t/分
水質管理
水道局からも「きれい」と認められている。
きれいな水にしか住まないとされている、
モノアラ貝やカワニナなどが自然発生している。
蛍の放流
毎年6月中旬~下旬。水がきれいなため、自然発生しているものもある。

電気と冷暖房の冷温水を
ここからオフィスとホテルへ供給するビルの心臓部。

MACHINE ZOO (マシンズー)

梅田スカイビルの地下2階には「MACHINE ZOO」と呼ばれる場所があります。ここはスカイビルの心臓部であり、新梅田シティのエネルギーを24時間休まず供給している機械室です。非常用発電機をライオンに見立てた「スリーピングライオン」など、それぞれの機器には動物のニックネームが付けられていて、まさに“機械の動物園”!壁には実物大の鳥や動物たちがカラフルに描かれ、普段人目にあまりつかない場所にも関わらず、明るくデコレーションされています。働く人たちの日々のモチベーションアップと、子どもに誇れるような職場づくりをめざしました。

?? スリーピングライオン
普段は眠っているのですが、街が停電になった際に、自ら起きてきて稼働し、電気を供給する非常用発電機です。

新梅田シティのヒーロー
「コージェネザウルス」

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新梅田シティのヒーロー「コージェネザウルス」

さまざまな機械があるマシンズーの中でも、「コージェネレーションシステム」が中心となって、新梅田シティに電力と熱エネルギーを供給しています。コージェネレーションシステムの中心はガスエンジン発電機。都市ガスを燃料として電力をつくり出します。一般的なビルでは、電力会社から電気を購入して使用していますが、新梅田シティでは自分たちで生み出した電力を使用し、エンジン廃熱を冷暖房に有効利用することで省エネ・省コストに貢献しています。「コージェネレーションシステム」が由来となった、新梅田シティのヒーロー「コージェネザウルス」を探してみましょう。

CO2の大幅な削減に成功

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CO2の大幅な削減に成功

建設当初から時代の変化に応じて、常に進化し続けるマシンズーでは、CO2削減対策のため、設備投資を行い、当初は一般家庭が出すCO2年間排出量のおよそ1万件分にあたる26,820トンあったCO2排出を、昨年で15,183トンと半分近くまで減らすことに成功しました。

特別高圧変電設備、非常用発電機、コージェネレーション設備、蒸気ボイラー、冷凍機、蓄熱槽など24時間新梅田シティを支える機械たちをご紹介します。

マシンズー

人に優しい街づくりの一環として、ビルの心臓部で重要な仕事をしている方々が自分たちの職場環境に誇りを持てるような職場づくりを目指し、形となりましたのが機械の動物園です。機械はオブジェとして彩色され、配管は機能別に色分けされています。これまでの機械室で働く人々の3Kのイメージを取り除く大胆な施策となりました。

詳細情報
広さ
3,200㎡

壁画は、壁からの埃を防ぎ
また視覚的な作用で、働く人たちの疲れを和らげる。
実物大の動物のシルエットを描き、
機械の大きさを絵の動物と比較する事で体感できる。

空中庭園

梅田スカイビルの最上階に位置する空中庭園。360度、ぐるりと大阪を一望することができます。時間や季節ごとにさまざまに違った表情を見せる景色は、多くの観光客や周辺に住む人々に特別な時間を提供してきました。時代の流れとともに変わりゆく大阪。訪れるたびに、変化に気づくことができるかもしれません。みなさんが次に空中庭園に訪れるとき、どんな景色が待っていて、それを見たあなたは、どんな気持ちになるのでしょう。

空中庭園展望台

詳細情報
オープン
1993(平成5)年7月2日
リニューアルオープン
1999(平成11)年1月30日
2008(平成20)年7月2日
建築面積
約13,800㎡
総合プロデュース
原広司
床面積(39F・40F)
3,000㎡
重さ
5,000t
年間入場者数
約50万人

都会の中にオアシスを。

「梅田スカイビル」

「日曜日も会社であそぼう」を合言葉につくられた街、新梅田シティ。その中心に堂々とそびえ立っているのが、梅田スカイビルです。敷地面積のおよそ60%が緑で溢れていて、オフィスワーカーや観光で訪れる人々でにぎわい、近隣に住む方の散策コースにもなっています

新梅田シティ建築概要

詳細情報
工事期間
2年9ヶ月
着工 ・・・ 1990(平成2)年6月29日
竣工 ・・・ 1993(平成5)年3月25日
構成
梅田スカイビル(タワーイースト・ウエスト2棟、ガーデンファイブ・シックス2棟)
ウエスティンホテル大阪
敷地面積/公開空地面積
約41,800㎡(約12,640坪)/ 約26,000㎡(約7,800坪)
建築面積
約13,800㎡
規模
タワーイースト・ウエスト ・・・ 地下2階、地上40階、高さ173m
ガーデン棟 ・・・ 地下2階、地上6階(一部5階)、高さ28m
ホテル ・・・ 地下3階、地上30階、高さ120m
全体重量
80,000t
設計管理
原 広司 + アトリエ・ファイ建築事務所
ランドスケープ
環境事業計画研究所(代表:吉村 元男)

梅田スカイビルデータ

ビル清掃用ゴンドラ
22台
エレベーター
37基
エスカレーター
24基
ビルに使われている石の種類
52種類 ・・・(大理石30種類、御影石22種類)
ビル内のアート作品
監修 ・・・ アート・フロント・ギャラリー
作品数 ・・・ 42点

新梅田シティ トリビア

なぜ「空中庭園」と呼ぶの?

世界7不思議の一つ「バビロンの空中庭園」。それは、人々の、建物が空へ伸びていった先のまだ見ぬ世界へのあこがれを追い求めたものでした。その思いを実現させた「空中庭園」こそが、梅田スカイビルのキーワードなのです。スウィフトの「ガリバー旅行記」に登場する空を飛ぶ空中の島「ラピュタ島」から着想を得て、設計されました。

空中クレーターの秘密とは!?

スカイビルを上から覗くと、二つのビルの間にぽっかり空いた大きな穴を見つけることができます。これは、宇宙船が飛び立った痕跡を表す空中クレーター。空中庭園のどこかに、飛び立った宇宙船の絵が描かれているので、見つけてみてください。クレーターの側面には、ハーフミラーガラスが使用されており、屋上からは自分の映った姿が、まるで空に浮かんでいるかの様に見えるのです。

宇宙船の設計図が浮かぶ
天井がある!?

なんと、空中クレーターから飛び去った宇宙船には、設計図まで存在するのです。その設計図をもとにしたユニークな天井照明が、スカイビルのそこかしこに。一つとして同じデザインはなく、オフィスフロアにまで使用されているというから驚きですその数なんと、442枚! 建築家の原広司が一晩に3枚ずつ描いたという逸話も…ビル内を散策の際は、いつでも天井を見上げるのをお忘れなく。

動く光のショーが上空に。

2つのビルの間には、高さ150mにもおよぶ巨大な吹き抜け空間があります。日が暮れてからワンダースクエア1F広場の真ん中に立って、上を見上げてみると、そこには、まるで生き物のような動きのある光「太陽の炎」の姿が。ギリシャ神話で「光の女神」という意味をもち、オーロラの語源ともなった「アウラ」をテーマに、太陽の持つエネルギーを表現し、皆既月食の様子を表しているのです。

空中に浮かぶ空中庭園の秘密

スカイビルの壁面のガラスはなんと全部で17,000枚!ハーフミラーを使用していて、綺麗に保つために、18台のゴンドラを使い、定期的に清掃を行っています。磨かれたハーフミラーのガラスが、雲を映し込んで空に溶け、まるで空中庭園が浮かび上がっているよう!天気によって表情が変わるスカイビルをお楽しみください。

よく揺れる空中ブリッジ…!?

地上22階、高さ87mの場所にあるのは、東西の2棟を繋ぐ54mのブリッジ。橋の下には支えがなく、スリル満点!西棟側を完全固定し、東棟側をローラーが乗っているのみで、ガイドツアーでのみ通行可能な場所です。一見すると恐怖なのですが、22階で隣のビルに逃げられ、スムーズな避難が可能だったり、2棟が繋がっていることによって、強度の増加になったりと、安全性を高めています。また、よく揺れる代わりに地震にも強くなっています。

空中庭園建設時の秘密。

空中庭園の建築工事は、地上150mから173mという超高所で行われました。基礎となる部分を地上で組み立て、ワイヤーで丸ごと吊り上げて固定するという、建築工事としては世界初となるものでした。ワイヤーに吊るされた空中庭園は、毎分35㎝の速さで上昇し、雨天の中7時間かけて最上部に到着。1992年5月18日7時にスタートした工事は、14時間後の21時に終了しました。

映えカウンター!
大阪の景色を独り占め!

空中庭園には、全長35mの「シースルーカウンター」があります。これは、ロンドンの駅舎にある、世界一長い100mのテーブルカウンターを意識してつくったものでした。カウンターはガラスになっていて、景色と一体化。「映える写真が撮れる!」と話題になっていて、幅広い世代の人たちが訪れ、多くの人で賑わう人気スポットとなっています。

足元に広がる星空の秘密

2007年8月1日にオープンした「ルミ・スカイ・ウォーク」。足元がまるで星空のように輝いています。これは、光を蓄えて発光する200kgの人工の石「蓄光石」を、24基のブラックライトが照らし出しているもの。天の川やオーロラ、流星、アンドロメダをモチーフに、各所に散りばめられているので探してみてください。

ビルのガラスをよく見てみると…

スカイビルの壁面ガラスをよく見てみると、あちらこちらにフクロウのような鳥のステッカーが貼られているのがわかります。実はこれ、おしゃれではなく、小鳥たちが誤ってガラスに衝突して命を落とさないように、天敵である猛禽類のシールを貼っているのです。生きものと共生していきたいスカイビルの思いです。
※猛禽類…獲物を捕らえるための体に進化させた鳥の仲間をいいます。

空中庭園展望台には
幻のキャラクターがいる?

空中庭園展望台にはマスコットキャラクター「そらら」がいるのをご存知でしょうか。そんなそららは、実は2014年12月末より留学に行ってしまいました。そのため、今となってはなかなかお目にかかれない幻のレアキャラに!もし見つけたら、こそっと教えてくださいね。

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